こんなブログで大丈夫か?


by yosidagumi_nikuya
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カテゴリ:時空間のシンギュラリティ( 9 )

束縛世界のリバティー

 目が醒めるとアイリーン・サニーレタスの髪は金色になっていた。
『どうしたの?』
『夢を見ていたの、ヘブンの海に沈む夢』
水の涸れた月から見下ろす杭だらけでとげとげの星をアイリーン・サニーレタスは指さす。
『トンドル』
アイリーン・サニーレタスはつぶやく。
『元に戻りたい?』
パンスペルミアから聞いた言葉を思い出す。
『もう元に戻ったんだよ、やっとね』
目の前にいるのはアイリーン・サニーレタスではないのか?
『どうしたのアイリーン?』
『アイリーン・サニーレタスってハイセンス・ネーミングだと思わないか?リトゥナ・ヒルドールヴ』
そいつが言った。
『おまえは誰なんだ?』
『アイリーン・サニーレタスも統合的精神の1つだったというわけさ。俺が神になりたがった愚かな奴だよ』
『にわかには信じがたいな』
『どう思う?あの星を?俺はあの星が心配になって目を醒ましたんだ。ほかの奴らがあまりにも不甲斐ないからな』
といっても少しも心配してなさそうだ。
『心配なさそうに見えるって、それはそうだよ。アームヘッドもそろそろ気付いてるだろう』
『気付いている?』
『忌まわしいトーアどもが俺をかつて俺の計画をむげにした転生がまた起きてるんだ。アームヘッドの再有機化という現象がね』
『ならなんで起きたのさ、心配ないでしょう?』
『俺の役割を継いでくれ、アイリーン・サニーレタスの次の過去の特異点はおまえだよ』
『え?』
『俺には時間の特異点よりもっと重要な役割があるんだ、ヘブンを見守るよりずっとね』
『あの星を見捨てるの?』
『お節介を焼く必要はないって分かったんだ、あの星はバイオニクルを有機化する、アームヘッドもね。自分で問題は解決できるんだ』
『もう行くの?』
『ああ、もう引き継ぎは住んでるだろ?言うべき言葉は分かってるはずだ』
『まあな・・・さらばだゴレン』
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by yosidagumi_nikuya | 2010-05-23 13:29 | 時空間のシンギュラリティ | Comments(0)

世界樹のトゥモロー

『私を待っていただと、シンギュラリティー、どういう意味だ』
私は過去の特異点に話しかける。
『君に聞きたいことがある』
特異点はこちらに目を向ける。
『何が聞きたいのだ?』
『私はシンギュラリティを呼ぼうと思う、それはすべきか?どう思うゴレン?』
エクジコウでもマクータ・イグザイクスでもない、俺様に聞いているのか?
『そうだゴレン?君ならどうする?』
『なぜ俺に聞くのだ?ムスタング・ディオ・白樺』
『君が一番これに関して正しい判断をすると私は知っている』

 痛みを感じた。痛みだ、正しい痛み。特異点になった日、記憶が俺の中に流れ込んでいた。俺はその記憶を夢のように見ていた。誰かのたくさんの記憶、総ての過去。やがて気付くこれはこれは宇宙の記憶であると、そして知る。『俺は特異点を蘇らせなくてはならない』新しい世界のために。

 そのような記憶が俺様の中に入ってくる。それの正否を下せるのは俺だと言うことか?
『出来ればほかの時間の特異点の立ち会いの下、決めてもらいたかった』
過去の特異点は言う。
『その必要はない、未来や現在は俺の答えを知っているからだ』
『ほう』
ムスタング・ディオ・白樺がこちらを見る。
『消え失せろ!俺様はそんなことを望んじゃいない』

 ムスタング・ディオ・白樺はすっきりとした表情だ。
『やっと役目から解放されたよ』
『良かったな』
『痛みを越えて、俺は宇宙へ旅立つ、俺自身の答えを向こうに探しにな』
『そうか』
『さようなら、ゴレン』
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by yosidagumi_nikuya | 2010-05-23 13:06 | 時空間のシンギュラリティ | Comments(0)
 あれから俺たちが一堂に会することはなかった。ゴレンは最近一人で出かけることが多くあった。もうシアのことを彼は忘れてしまっているだろう。
 
 そして俺の最後の日の話になる。珍しくゴレンと二人でいると、俺は外に違和感を感じた。ヴァキだ、それも多数だ。外をのぞき見ると、ヴァキはすでに治安維持モードだ。口にディスクを構えている。
『ゴレン、ヴァキに囲まれているぞ?何かしでかしたのか?』
俺は焦りながら言う。
『ついに来たか』
ゴレンには心当たりがあるようだった。
『守ってやる、脱出しろ。ゴレン』
俺の口から思うより先に言葉が出る。
『え?突き出すのかと思っていた』
ゴレンの口調に最近感じていた異様さが一瞬消える。
『何をいってやがる、マトランを守るのが、トーアだろうが』
『なら、おまえはトーア失格だな、義務より友情を選びやがって』
ゴレンが少し泣きそうにながら言う。
『失格でもイイ。俺の守るべきマトランはおまえ一人だ』
俺はとまどうゴレンを無理矢理押して一人外に出た。

 ヴァキの群れが見える。ディスクが一斉に俺に向かって放たれた。煙が晴れる。俺は無事だ。俺のマスク『ブラック・ペンシル』の能力によって。ブラック・ペンシルは射線や視線の軌道を線として見て、さらにそれを書き換えることによりその向きを変える能力だ。多数の黒い射線を見ながら俺はつぶやいた。
『方向の向きが特異点といっていたな、ゴレン。俺は特異点の向きを変える力を持ってるぜ』
俺はディスク同士をお互いにぶつかるように近づいて、ヴァキの首を曲げ、ディスクの方向を無理矢理変える。首をねじ切られたヴァキとその口から放たれたディスクを喰らったヴァキが停止する。
『ゴレン、さよならだ、楽しかったぜ』
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by yosidagumi_nikuya | 2010-05-23 12:37 | 時空間のシンギュラリティ | Comments(0)

忘却世界のメモリー

『結局どういうことなの?』
アイリーン・サニーレタスが問う。
『エクジコウは多くの分身を持っていた、それに献体名ヴェリーエイプが接触した』
私は暇つぶしで調べたデータを言う。一万年という時間はまともな人間にとっては長すぎて、機密というものを暴くという趣味を私に与えた。そこには三体のデミゴッドが特異点と呼ばれていたことが書いてあった。特異点という言葉には聞き覚えがあった。一万年前の悪魔のささやき、パンスペルミアが出した名前だ。
『分かっているだろう、ヴェリーエイプは”時間特異点”の一人、”因果特異点”破壊のシンギュラリティーを導き出すものだよ』
こんなものがあるなんて、リヴィングフィールドになる前は想像もしなかった。余裕が出来た訳か。
『それは現れたの?』
たぶんそれが聞きたかったことだろう。この回りくどい方法でしか彼らに真実を知る方法はない。私とヒルドルブは、早くからこの戦い。つまりアームヘッド、人間間の戦争から去った。そこで1つの事実を知ったのだ。
『第五カタクリズムよ』
『アームヘッド開放のこと?』
おそらく最終反乱のことを言ってるのだろう。
『違う、第五カタクリズムいや最終カタクリズムは完成のカタクリズム。そして今まで一番緩慢で長い、おぞましい者の誕生よ』
そうだ教えてあげよう。
『ルーザーズの皇帝襲撃はいつ?』
『新光皇歴2000年一月十七日』
『じゃエクジコウの侵攻開始は?』
『新光皇歴2010年一月十七日』
『アームヘッド開放は?』
『新光皇歴2030年・・・一月十七日・・・』
『それが特異日よ、総ての重要な事件はその日に起きている』
そう、それが特異点なのだ。総てのカタクリズムを内包する最終カタクリズム。
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by yosidagumi_nikuya | 2010-05-13 21:35 | 時空間のシンギュラリティ | Comments(0)

三位一体のトゥディ

 ついに俺様が目指したモノの目の前に来ていると僕は笑いが止まらなくなってくる。ムスタング・ディオ・白樺が車の中ではパンツすら脱ぐという暴挙に至っても、もはや何も気にならない。
『何か楽しいことがあったのかな』
おまえは確かにおもしろいが確かにそれではない、実際にそれが存在したことが俺の喜びであった。
『新動物実験って知ってるだろ?』
おまえがヴェリーエイプなんだろ?と俺は念を押す。もう俺はハイセンス・ネーミングである必要はない。
『懐かしかったんだな』
ムスタング・ディオ・白樺が言う。
『懐かしかった?』
俺様は奴の言葉に疑問系で応えるがすぐに納得した。ハイセンス・ネーミングであったときに感じた懐かしさがある。
『俺も、同じだよ、ナシ・ゴレン』
こっちのほうがムスタング・ディオ・白樺の役作りだとは知っていたが奴のイタズラ心に興味があった。なので俺様はこう答えてやった。
『ムスタング・ディオ・白樺よ、人間であった頃が懐かしいと言っているのか、そして私もそれは同じだと?』
俺様の中のエクジコウが言う。
『違うのか?カタストロフはおまえはそういう奴だと言っていたぞ』
『あいつはとっくにくたばったものだと思っていた』
しかしあいつのカッコを考えるとなかなかにシュールである。
『新動物実験が奴を引っ張り出したんだよ、世界の眠っていた感情をね、そう昔みたいにね』
昔のことを思い出す、それが原因なのか、俺様が奴を認識したから、あいつは現れたのか?
『そんなに責任を感じることはないんだぞ』
責任なんて感じてるのか俺様は?

 やがて、車はどこかの研究所に着いた。リズの秘密研究所らしい場所だ。秘密というと仰々しいが、一見普通の建物だが、隠された部屋があるとか言うアレだ。俺たちには誰も気付かない。あいつの能力、性格には俺様のホワイトノートも含む、のおかげである。
『ほう』
いつのまにか、ムスタング・ディオ・白樺は消えていて、代わりに水族館にあるような水槽に一人の男が浸かっていた。そういえばさっきと同じ格好だ。
『はじめまして、ムスタング・ディオ・白樺』
私はそいつに声を掛ける。そいつは今まで閉じていた目をあけて、答える。
『君を待っていたんだ、エクジコウ』
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by yosidagumi_nikuya | 2010-05-06 22:44 | 時空間のシンギュラリティ | Comments(0)

停滞王国のトリニティ

 止まっていた時間がいつ動き出したのか、考えてみればこのときだったのだと思う。シアを誘って三人でガー・メトロの図書館に行ったとき、ゴレンがいつもよりまして奇妙なことを口に出した。世界を動かしている現象“特異点”の話を初めてしたのがそのときだったのだ。

『待たせたかな、お嬢?』
ゴレンがシアに問いかける。事実、外になれてない我々は堂々とター・メトロからここまで来れないので、時間がかかったのだ。
『お嬢って言い方はどうなんだよ、ゴレン』
『いつも、おまえ、彼女のことお嬢さんって言ってただろ、それに名前、まだ覚えてないし』
すごく失礼なことをゴレンは口にした。
『シアです』
シアのか細い声は多分ゴレンの鈍感な耳では処理されていないだろう。
『まいいや、お嬢、頼むぜ。俺はちょっと調べたいことがあるんだ。それにはお嬢の力がいるんだ』
全く失礼な奴だ。

 トーアにしか閲覧できない、トップシークレットというモノがあるらしい。“戦略会議”という名目でそれを閲覧しようというわけだ。ゴレンもゴレンだが、シアもどうなんだ?
『一体何を調べる気なんだ?』
『神になる方法』
ゴレンが真面目な顔でとんでもないことを言う。
『え?トーアごときってそういう意味で言ったの?』
俺はゴレンの真意が読めない。
『こういう本がいいと思います』
“マタ・ヌイとマクータ”と書かれた本をシアは持ってきた。
『なあ、お嬢。“偉大なる者達”という本はないか?』
『え?それは?』
『あるんだろ?』

 本を読み終わったあと、ゴレンは言った。
『そうか、世界は滅びるんだな』
また突拍子もないことを言う、一体何が書いてあったんだ。
『偉大なる者達は統合的精神、大宇宙の意志だという仮説がこの本に書いてあった。その中で観測されたモノが宇宙そのものが持った感情』
『それがどう世界の滅亡となんと関連しているんだ?』
『宇宙は自殺衝動を持っていると書いてあった、その名をカタストロフという。実際にそれを観測したという話も書いてあった』
どうやって観測するんだよ、そんなもの。
『そいつが世界を滅ぼすんですか?』
『正確にはそれの意志が引き起こす現象がだな、その超自然的な現象を神と呼んでいるのかも知れない』
『カタストロフはマタ・ヌイより上の存在なのですか?』
『マタ・ヌイも、偉大なる者の一部なのだろう、ただそれがどれくらいの部分を占めてるだけなんだ。そしてそれの向かう方向性が破滅に向かっている』
『平穏のメトロ・ヌイも一時の幻想であるのか?』
俺はしばらく黙っていたが聞く。
『カタクリズムによってこの停滞王国は滅ぶだろうな、それがシンギュラリティーの意志だからだ』
『おいおい世界を滅ぼすのはカタストロフじゃなかったのか?』
『直接、手を下すのはマクータかも知れない、ただ破滅に向かっていく方向性そのものをシンギュラリティーと呼んでいる。言うなれば破壊の特異点だな』
『そういえば、話がずいぶん飛んでないか?神になるんじゃなかったのか?』
『まあ、まずは自分がなるモノを知らなくてはいけないと思ってな。ところでシンギュラリティーの破壊の跡には何があると思う?』
どんどん話がおかしくなっていくな。
『新しいモノを作るとかでしょうか?』
『そうだ、どっかの誰かと違って察しがいいな。流石トーア』
俺もトーアだと分かって言ってるだろこいつ。
『シンギュラリティーは破壊であると同時に、創造を司っているんだ。創造と破壊は表裏一体なんだ』
『じゃあこの世界を作ったのもそいつか?』
『違う、創造の特異点、イグドラシルだ』
『どんどん設定が増えるな』
『イグドラシルとシンギュラリティーは交互に自分の世界を作っているんだ、そういうサイクルが出来ているんだ』
『俺か?』
『そういえばおまえと同じ名前だな、そういったサイクルから超越した存在がいたらどう思う?サイクルの外にいるもの、エクジコウとかそういう名前の?』
『ゴレンさんがエクジコウになるんですか?』
『その通り!』
ゴレンは機嫌が良さそうだった。酔ってるのか?もっともシアもだが、こんなののどこがいいんだ?
『創造でも破壊でもないってなんなんだよ?』
『維持だ、創造と破壊のせめぎ合い、カタクリズムに翻弄されない力』
『維持も創造と破壊の一部分ではないんでしょうか?』
『え?』
ゴレンがシアの言葉で一瞬戸惑う。
『シンギュラリティーもイグドラシルも自分の作った世界を維持しようとする、つまり創造、破壊、維持は三位一体』
ゴレンが納得したかのようにつぶやく。
『最後の特異点は、維持の特異点トリニティか』
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by yosidagumi_nikuya | 2010-05-05 22:00 | 時空間のシンギュラリティ | Comments(0)

終焉世界のレガシー

『特異点ってなんなの?』
アイリーン・サニーレタスにわかりきった質問を問いかける。
『それはね、もう本当に昔の話になるの』
銀髪のアイリーン・サニーレタスは愛嬌を振りまいて言う。
『どうしてここに来たの?最近ヴァルジャニが来ないから本当に助かってはいるんだけど』
何しにここへ来たのか?と彼女の種族も含めて質問をする意図を込めて言う。
『隕石湾の宿なんて仕事辞めてしまえばいいのに、ユリア。いや今は加藤 絹代だっけ?』
正体を悟られているのは知ってるらしく、こちらの秘密を調べたのだろうか軽々しく言う。
『時間はたっぷりあるの、ヒルも最近どっか行って帰ってこないしね』
『そのたっぷりの時間で、見たことを教えてくれないかな』
なるほど、それが目的か?もう時間なんて意味ないけど、一万年前のこと。ヘブン最後の戦いについて。もう知っているのはあの種族でも一握りだ、人類では私だけだ。
『”デミゴッド”って知っている?』
『”デミゴッド”?』
アイリーン・サニーレタスもご存じではなかったようではじめてこちらに真剣に耳を向けた。いいだろう話してあげよう。
『“ヴェリーエイプ”、“ニュー・アニマル”、“サブヒューマン”の三人よ』
『サブヒューマンってあなたたちに呼ばれたことならあるわ』
アイリーン・サニーレタスがいやそうに言う。
『まあ、関係のない話ではないかもね。あなたたちと私たちが関わらないって決めたのは昨日だっけ?5000年前だっけ?ともかくそれよりずっと前に彼らはいたのね。もしかしたら彼らがその原因かも知れない。10000年前、ヴェリーエイプがエクジコウに接触した』
『聖母エイワズに?』
『もっとその前のエクジコウ、オリジナルのね』
そう、そしてカタクリズムは起きた。
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by yosidagumi_nikuya | 2010-05-05 14:29 | 時空間のシンギュラリティ | Comments(4)

特異点のイエスタデイ

『三人でどっかいこうぞ』
ムスタング・ディオ・白樺の間抜け面からでたその言葉は僕にしてみればいい迷惑だった。こいつが居着いてからというものろくなことがない、というかこいつが居着くと言うことがろくなことではなかった。そもそもこいつなんでパンツ一丁なんだよ。僕の家からこいつが出てくるのを見られるのも嫌なのに、こいつと一緒に歩く?勘弁してくれ。
『僕と君とどう見ても、二人だよ、馬鹿だとは思っていたけど数も数えれなかったのかい』
精一杯の皮肉もムスタング・ディオ・白樺には通じるわけがない。
『二の次が三だろ?何がおかしいんぞ』
『じゃあ僕の他に被害者がいるんだ?』
『参加者と言うべきだぞ、ハイセンス・ネーミング』
ムスタング・ディオ・白樺が僕の名前を言う、この変な名前が僕の唯一の汚点だ。まあこいつよりはマシだと、胸を張って言えるがね。
『ロバートはこういうの興味なさそうだから、セリアを誘うつもりだぞ』
『脳内の友達じゃないよね?』
『ある意味あってるぞ』
ある意味?
『で、そのセリアって子はどこにいるの?』
『この星のどこかに、いるはずだから、探しに行くぞ』
『おい、待て、探すのがメインなのか?どこかに行くのがメインなのか?』
『君には、私のところへ来て欲しい』
え?その声があの同じ間抜け面から来ているモノとは信じられなかった。
『ハイセンス・ネーミング。セリア・オルコットとロバート・ラスターは君に興味がないようだが、過去の特異点であるこの私、ムスタング・ディオ・白樺は君と話がしたい』
『話ってなんだよ?』
特異点?
『それは俺のところ来たら言ってやるぞ』
ムスタング・ディオ・白樺は僕の自宅のドアを開けながら言った。
そこには見たことない車が止まっていた。
『一つだけ、教えてあげよう。もうすぐカタクリズムが起きる。特異点と特異点のせめぎ合い、それがカタクリズムだ』
いつもの狂言だよな?
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by yosidagumi_nikuya | 2010-05-03 23:51 | 時空間のシンギュラリティ | Comments(2)

創造想像のイグドラシル

 ゴレンはおかしな奴だ、一日中マスクを作っている。一体何がしたいんだ?それに輪を掛けて変な奴と言えばシアとか言うトーアだ。何せゴレンに惚れたのだ言うのだからその思考回路が俺には出来無い。俺もまあ人のことを言えたものでないことは確かだが。
『そうだ、シアさん。今日も彼は会えないと言っている』
俺はゴレンが作った通信用のマスクで”外”にいるシアに話しかける。だいぶごねたようだが彼女は去ったようだ、今日もずいぶん熱心だった。なんでこんな奴に、メトロ・ヌイのトーアは変人が好みなのか?
『あいつは去ったのか?サイクル』
ゴレンがこちらを見ず言う。
『シアと話をぐらいしてやってもいいんじゃないか?』
俺は常々ゴレンにタイして思っていることを言う。
『面倒なんだよ、あいつ、常にびりびりしてるだろ。そういうの良くないんだよ。アレだからマスクって精密機械だから』
そんなわけないだろ。
『だから、あいつが来るとぴりぴりしてるの?』
『別にそんなんじゃない。だいたいいつまでここに居座るんだ?助けてやったのにそんなに恩義を感じる必要はないぜ』
確かにこいつに恩義はある、でもこいつのそばにいるのは、俺のトーアとしての勘がこいつの何か危険な純粋さにぴんと来てるからだった。いやそうじゃない、俺が感じてるのは、いや、そうだな。
『トーアに嫉妬してるんだ?』
ぷっとゴレンは息を漏らす。
『嫉妬?この俺様がトーアごときに?』
正直この反応は予想外だった。
『そんなことを言うマトランは俺の島で見たことなんて無かったぜ』
『じゃあ、俺様がその初めてだ』
俺のトラウマがよみがえる、いきすぎたトーアとしての自尊心、それが追放の原因だったのではないか?追放されて捨てたそれを、俺がまだ持っているのか?俺自身、恩人であるゴレンをマトランごときとして見下してるのではないか?トーアである俺が、マトランごときに友情を感じることなんてことは恥だと、まだ、思っているのか?
『何そんな悩んでるのか?引きこもってるせいか?今度三人でどっか行くか?ちょうど研究も完成したし』
『三人?』
『俺様とおまえと、えーとあの電気のトーア』
『シア?』
『そうそうそれ』
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by yosidagumi_nikuya | 2010-05-03 20:05 | 時空間のシンギュラリティ | Comments(0)