こんなブログで大丈夫か?


by yosidagumi_nikuya
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2008年 09月 14日 ( 2 )

やっほう、ひさしぶり~。

と挨拶してみようとしていたが、がちがち緊張している村井を見たらそんな気分は吹っ飛んだ。こいつはおもしろいや。
『よおお、五右衛門』
村井はいつもより貧弱そうだ。
『猿山の大将が来るってだけでだいぶ緊張してやがるな。おまえ』
『おまえやっぱどきょうが座ってるよな、熊と戦うだけあるわ』
『ブレイをしたって、殺される訳じゃないぜあいつは御蓮の王様じゃないし。御蓮の女王様のお仕置きならいつでもいいけどな俺』
俺は励ますつもりで言ったのだが、どうやらNGワードを言ってしまったようで奴はそれっきり押し黙っていた。
仕方ないので奴の作ったファニオ、いやあいつはなんていってったけな。
『これがアームヘッドですか』
『そうアームヘッド、そういう名前だった!』
答えを言ってくれた方を見ると、相手はきょとんとした顔をしていた。
その男は5、6人の青手袋を連れていて、やけに豪華な格好をしていた。でも無表情。
『あなたが村井さんですか?』
ゴージャスマンが聞いた。
そうです、と俺がぼけたらつっこみは突っ込んでくれるだろうか、いや今のあいつにそんな精神的余裕はない。
『私は村井ではありませんがこれはアームヘッドです、所長お話をしてやってください』
はいパスをしてやったから答える。
しかしキラーパスだったようであいつは数分間沈黙した後、
『・・・・・・・陛下、アームヘッドというのわですねえ、軍拡ばっかしてるあほどもに・・・おまえらの脳みそは兵器のことしかないのかという痛切な皮肉を込めた代物なんデスヨオオ・・・』
と脳内で言う言葉のセレクトを間違えて答えた。
『フフ、すばらしいね、これが広まったあと御蓮プラント両軍部がなんて思うのって』
ゴージャスマンはさっきまでの無表情から500年ぶりくらいにおもしろいことがあったかのように笑った。
『所長は緊張してるみたいだし、私がしゃべってもイイでしょうか、所長は頭はいいけど人見知りするので』
『構わないよ』
ゴージャスマンは答えた。
青手袋は貧弱マンの方を無礼者と思っていたようだがとくに何もしなかった。

こうして役者をそろったのだ。
アームヘッドは肉体をついに得た。
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by yosidagumi_nikuya | 2008-09-14 19:12 | ザ・パニッシュメント
俺は主人公などでなくて良かった。

天元十五年、頁帝国東プラント地方。新光皇歴で言うならば1510年。
男はいた。
名前など必要ない誰でも良かった。男は世界の物語のその他大勢だった。

幸せは目先のことぐらいであった。野望などない。自分のつまらない物語の主人公であることに満足していた。
男は頁の小さい農地を持つ地主で食うにも困らず頁に逆らおうともしていなかった。小作人達とともに畑を耕していれば良かった。

未来は予想がつかないがこの幸せが連続していることを祈っていた。

その儚い願いは神に受け入れられない。

ヴァイス・マキータ・プラントは聞いてしまった。
あいつの声を。


あいつの声はある日突然ヴァイスの耳に入った。
彼は選ばれたのか、理由などなかった。

あいつは言った。



まもなく世界は滅ぶ。それは今から500年の未来であると。
それを防ぐための力を与えると。

いつのまにか1つの巨大な影が現れた。

これが力だとあいつは言う。

ヴァイスはおそれのあまり、石を投げた。

しかし巨大な影はそれをはじいた。


あいつはさらにいう。

おそれることはないこれが力だ。おまえのちからだ。

そして今はこのような小さな石しか退けないが、これがいっぱいいっぱい集まったら。

大きな大きな隕石すらはじき飛ばすことができるだろう。

おまえにはやるべきことがある。

あいつはそれ以上語らなかった。



しかしもう見えていた、もう見えていた。
自分のこの後500年にわたるであろう不幸が、別れがのろいが自分を世界の主人公にしてしまう呪われた操り糸が。
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by yosidagumi_nikuya | 2008-09-14 18:47 | ザ・パニッシュメント